前回までのあらすじは、病院に到着しいよいよ手術開始になりました。
ホッと一安心なのもつかの間…輸血が始まると途端に手のひらが痒くなり、ボコボコしていたのです。

このボコボコとっても痒いし熱い気がしてなりませんでした…
前回のエピソード5はこちらから↓
手のひらにできたボコボコ…始まる壮絶な戦い!
近くにいる看護師さんに声をかけて、「手がかゆくて、ボコボコしています…!」と伝えるもなんの回答も得ることはできませんでした。
周りは、バタバタとしているのです。
足首には血圧を測るための機械が付き、数分置きに血圧を測られていました。
最初は、部分麻酔だったこともあり、周りを見渡してみたりしていましたが、次第にそんな余裕はなくなっていきました。
手が痒かったのが、感覚のあるところがほぼ、熱く痒くなっていきました。
(私アレルギー体質だから、きっと輸血でアレルギー反応が出ているんだな)
と、心の中で思っていました。
ボーと天井を見つめているとだんだん寒くなってきたので、
「すみません、寒いのですが…」と伝えると、何やらカシャカシャするもので体を包んでもらえました。
ここからが、戦いの始まりになります。
敵は1つではなかった…だと!?
なんと、子宮の動脈は1箇所だけ破れていたわけではなかったのです。
カテーテルでの手術が進み、先生もチェックの為に液を流して確認していましたが、ザワつきと共に…
「もう一箇所ある!」
そんな事を言われ、看護師さんが説明に私の元へ来ました。
そのころの私は、大分気怠く目を開けているのも辛くなっていました。
(少し疲れたな…娘を抱っこしたい。娘はちゃんとミルクを飲めてるかな?今何時?)
なんて事をループの様に思っていました。
私の頭の横では、若い男の人が
「コレ(輸血のパック)まだシャーベット状になってます!」
「温めて!」
「頑張れ!若いんだから!そう!その調子!(点滴で輸血を落としているのではなく、力を込めて輸血を私に押し込んでいた)」
なんていう、話声が聞こえていました。
冷たい輸血だったのか、私の腕は勝手にプルプル震えていました。
プルプル勝手に震えている腕も痛いとかそんな感覚はなく、とにかく寒かった。
(寒い…今何時だろう…娘は大丈夫かな…早く会いたい…寒い)
と同時に、助かりたい。もう一度娘を抱っこしたい。と強く思っていたのを覚えています。
だんだんと目を開けているのに、目の前がチカチカと見えなくなってきてしまったのです…。
目の前が見えない…もう目を閉じていた方が楽…
目を開けていても、天井はチカチカと光っている何かに覆われていて見えないし、疲れてしまった私は目を閉じて周りの声を聴いていました。
(このままダメだったら嫌だなぁ…娘に会いたい)
しつこいようですが、本当に娘に会いたい抱っこしたい。助かりたいの無限ループです。
目を閉じていると、聞こえてくる声が慌ただしくなっていきました。
血圧を測る機械が数分と言わず、秒単位で測っていたようで
数十秒ごとに測り終わるたび「血圧下がってます!!!」
と、叫ぶ声。
先生が血管が塞がったのか確認する液を流す回数も増え、その液を入れる時に数える秒数の声も遠くに聞こえ。
なんだか、自分の事ではないような気がしていました。
(娘に会いたいなぁ…)
叩き起こされるとはこの事!命って大事
そんなことを、遠くで聞きながらぼんやりと(娘ry…)を考えていた時に
「…ん!〇…さん!〇〇さん!!!!」
肩を叩かれ、名前を呼ばれて目を開けました。
私「…ぃ!」(声がでなくてビックリ)
麻酔科の女性の先生から「〇〇さん頑張って!命を繋ぐためだから…頑張って!!!」
私は、一瞬遠くに行こうとしていたのかもしれない(大袈裟?)
その言葉に「ハッ」として、(頑張る!絶対に娘をもう一度抱っこする)と強く思うと同時に涙がブワッと吹きこぼれました。
この時の私の状況は、輸血によるアレルギー反応の為に、全身湿疹が出て赤くなっていたらしく、更にはアレルギー反応で喉も腫れてしまい、呼吸がしにくい状況だったようです。(先ほど声がでなかった原因はこのせい)
聴診器で喉の音をきき
「ヒューヒュー言ってる」
「どうしますか!?挿管準備しますか(人工呼吸器)?」
なんてやり取りが行われていました。
すると先生に、
「頑張ろうね。もう少しだから!」
と言われ、挿管はせずにステロイド剤を至急用意するよう看護師さんに指示を出し、人工呼吸器は免れました。
次回…会えない辛さと動かぬ体
次回、会えない辛さ。そして、動かない体との戦い。
生後7日のまだ、産まれてホヤホヤの娘と離れ離れな1日が本当にどうしようもなく辛かった。
まだ、もう少し娘が大きくなるまでは一緒に居たい。
生きたい。会いたい。
次回は、そんな事を噛みしめる回になりそうです☆
今回の、頑張って!命を繋ぐためだから!このセリフは一生忘れないです。
一年経った今でもこの言葉を思い返すと、自然と色々な思いが駆け巡って涙が出ます。
では、また次回で!
その7はこちらから↓
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